Twilio FunctionsはNode.jsで動作するサーバレス実行環境です。この環境にはTwilio Node ヘルパーライブラリーがあらかじめて組み込まれているためすぐ利用できます。また、オートスケール機能やセキュリティ機能などプロダクション向けのサーバレスアプリケーションを簡単かつ迅速に構築できます。
Twilio FunctionsでGETとPOSTを判断する方法
このTwilio FunctionsはGET
、POST
、OPTIONS
メソッドに対応しています。ただし、Functionsで呼び出されるハンドラーメソッドではリクエストヘッダにアクセスできないため、どのメソッドか判断できません。そのため、GETとPOSTでハンドルするFunctionを明示的に別にするという運用が考えられます。ただし、外部APIによっては1つのエンドポイントで両方のメソッドに対応しなければいけない場合があります。たとえばTwitch Webhookは1つのエンドポイントに対してイベントの購読確認(Subscription Verify)と通知(Notification)を、それぞれGET、POSTで行います。そのため、1つのエンドポイントで両方に対応しなければなりません。
将来的には改善されることを期待しますが、現時点ではリクエストで渡されるパラメータから判断し、それぞれに対応した処理を行う方法が考えられます。
Twitch Webhookの場合
Subscription Verify (GET
)の場合は、hub.challenge
という名前のパラメータが text/plain
で渡されます。一方、Notification (POST
) の場合はサブスクライブしたTopic(イベント)に合わせたパラメータがjson
で渡されます。
Stream Changed (ストリーミングの配信開始や配信タイトルの変更が発生したイベント)の場合は下記のようになります。
{
"data": [
{
"id": "0123456789",
"user_id": "5678",
"user_name": "wjdtkdqhs",
"game_id": "21779",
"community_ids": [],
"type": "live",
"title": "Best Stream Ever",
"viewer_count": 417,
"started_at": "2017-12-01T10:09:45Z",
"language": "en",
"thumbnail_url": "https://link/to/thumbnail.jpg"
}
]
}
これらのパラメータはハンドラーメソッドに渡されるevent
引数に格納されるため、GET用のパラメータなのか、POST用パラメータなのかを判断し、処理を分岐させることになります。
試してみる
- 必要な環境
- Node.js / npmがローカル環境にインストールされていること
- Twilio CLIおよびServerless Toolkitをインストールし、プロファイルを作成していること 参考: Twilio CLIハンズオン
-
Postmanなどの
GET
/POST
リクエストを送信できるツール、または、curl
コマンドを使用
次のコマンドで余計なファイルが存在しないTwilio Functionsプロジェクトを作成します。
twilio serverless:init <プロジェクト名> --empty
プロジェクトフォルダに移動し、続けて次のコマンドでGET
、POST
両方に対応するためのハンドラーメソッドを作成します。
twilio serverless:new twitch --template=blank
Blank.js
を開き次のように変更します。
exports.handler = function(context, event, callback) {
let body = 'パラメータがなければこのメッセージが表示されます。';
//パラメータが存在するかを確認
if (event) {
// Subscription Verify (GET)用のパラメータがセットされているかを確認
if (event['hub.challenge']) {
// GETリクエスト用の処理
body = 'GET';
}
// Notification (POST)用のパラメータがセットされているかを確認
else if (event.data) {
// POSTリクエスト用の処理
body = 'POST';
}
}
//コールバック関数に結果を渡す
callback(null, body);
};
次のコマンドを実行し、ローカルホストで動作させます。
twilio serverless:start
http://localhost:3000/twitch/blank
に条件を変えてアクセスしてみましょう。
hub.challenge
をtext/plain形式でパラメータに設定し、GET
メソッドを使った場合
data
をjson形式でBodyに設定し、POST
メソッドを使った場合
サンプルはこちらからアクセスできます。
まとめ
今回の方法はパラメータから判定しているので厳密にはリクエストメソッドの判定ではありませんが、1つのハンドラーメソッドでGET/POSTリクエストを処理しなければいけない場合に利用できます。
このエントリについての問い合わせ
- Twitter (@Neri78)
- Email: dikehara@twilio.com
- Github: https://github.com/neri78
- Twitch: https://twitch.tv/neri78
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